【アーニス・カリ・エスクリマ】用語集【メモ】
アーニス・カリ・エスクリマの用語ってネットで調べてもあんまり出てこないんですよね。
日本に出回っている情報量が少ないことや、流派によって用語が変わるので共通認識として浸透しにくいのかなと思います。
今回は私が知っているアーニス用語を自分用のメモとしても記事にしておきたいと思ったのでまとめてみました。
アーニスの用語集
アーニスの用語は同じものを指す言葉でも流派によって違いがあるなどちょっと複雑です。
技術用語
アーニスの技術に関する用語をアイウエオ順でまとめました。
アバニコ
アバニコはスペイン語で扇や扇子という意味。手首を回してスティックで弧を描くように打つ打撃。
アムラ
アンニョと同じ意味。バリンタワク系の流派でよく使われている印象。
アンニョ
自由演舞、型が決められていない自由な素振りのことをアンニョといいます。シャドーボクシングのようなもので、アンニョを見ればその人の技術や力量がわかります。
エスパダ・イ・ダガ
スティックとナイフによる二刀流スタイル。スペインの剣術がもとになっているスタイルでフィリピン武術の中では古い技法です。
両手に長さの違う武器を持って戦うスタイルは他の武器を使う際にも応用ができる技術です。
エンプティハンド
素手で戦う技術。スティックで習得した動きをそのまま応用して戦うのが特徴。
パンチ・キック・エルボー・頭突き・目潰し・関節技など幅広い技術を使います。
オッチョ
スペイン語で数字の8を意味するオッチョ。アーニスの用語としてはスティックで斜めに斬ることを意味しています。
流派によってはオッチョという呼称を使わないこともあります。
グンティン
相手のパンチや蹴りを自分のエルボーなど固い部位で意図的に受けることで相手の手足を破壊する技術。
攻撃してきた相手に合わせて急所にカウンターを入れることもグンティンといいます。
コリダス
パラカウと同じ意味
コンバットジュードー
ドゥモグと同じ意味。流派によっては関節技をコンバットジュードーと呼びます。
アメリカ軍で採用された格闘術が由来でコンバットジュードーという名前になったそうです。
シナワリ
二人一組で向かい合って打ち合うダブルスティックの練習技法です。互いにタイミングと間合いを合わせて行う練習で、両手を使うことから脳トレ要素もあります。
シングルスティック
1本のスティックを片手で扱うスタイル。アーニスの中で最もスタンダードなスタイルで、練習で最も時間を費やします。
ゼロ
構えた状態から弧を描くようにスティックを垂直に振り下ろす打撃をゼロと呼びます。スティックを振り下ろす起動が数字のゼロを描くことが由来です。
ソンブラダ
上から振り下ろされる打撃を上段で斜めに受け流す技術。ソンブラダはスペイン語で傘を意味します。
ソンキット
突きのことをアーニスではソンキットと呼びます。直線的な突きだけではなく軌道の読みにくい曲線的な突きなどもあります。
ソンキティ
ソンキットと同じ意味。流派によって呼び方が変わります。
タピタピ
相手がプニョ(刀の柄部分)で打ってくる打撃をタップでいなす技術。モダンアーニスでは互いにプニョで交互に繰り出しタイミング良くいなす練習をタピタピと呼びます。
ダーティボクシング
ボクシングの技術に、通常のルールでは禁止されるアーニスの技術をミックスして作られた護身用の技術。エルボーや目潰しなどの技術を使う。
ダブルスティック
両手にスティックを持ち戦う二刀流スタイル。
チェックハンド
相手の攻撃をガードした際、空いている手で攻撃してきた相手のスティックや手を抑える技術。
ディスアーム
相手の武器を奪う・落とす技術。アーニスが海外の警察や軍隊に採用るに至ったきっかけとなった技術。
ディキタン
ディキタンは近接格闘やCQCを表す言葉です。
ドゥモグ
関節技・組技。相手を取り押さえるものや、首を極める危険な技もあります。
バッティング
スティックのプニョ(柄の部分)で相手を打つ接近戦の技術。逆手に持ったナイフ術やクボタンに応用されます。
パクガン
相手がスティックで打ってきた攻撃を自分のスティックで受けることをパクガンといいます。素早くカウンターを打つために、パクガンを省略することもあります。
パラカウ
1対1で行うシングルスティックの練習方法です。多くの流派で練習のメインとして行われています。
大まかにパターンは決まっていますが動きがランダムで行われるため、相手の攻撃に対して瞬時に反応する感覚を養うことができます。
バンダ
水平打ち・水平切りをバンダと呼びます。全ての流派で共通した呼び名ではありません。
プンタ・イ・ダガ
エスパダ・イ・ダガの別名
マノマノ
エンプティハンドの別名。スペイン語で両手を意味する言葉。一般的なフィリピン人はアーニス用語ではなく、ボクシングのことをマノマノと呼ぶそうです。
レドンダ
スペイン語で円形を意味する言葉。流派によって異なりますが、ダブルスティックでテンポ良く打ち込み続ける技や、円を描くように垂直に撃ち抜く技をレドンダと呼びます。
後者はゼロと同じ技です。
武器用語
アーニスで使う武器について解説していきます。
スティック
アーニスで使う長さは約70センチ程の棒。用途によって様々な素材で作られものがありますが、普段の練習ではラタン(藤)製のスティックを使います。ラタンは竹と同じく縦に繊維の入った素材のため折れにくく、打ち合う練習に向いています。
オリシ
スティックの別名
ナイフ
片刃、両刃、カランビットなど様々なタイプのナイフを使います。基本的にスティックと同じ動きでナイフを使えるのがアーニスの特徴です。
ダガー
日本では法律で禁止されている両刃のナイフですが、フィリピンでは日本のような厳しい規制がありません。そのため、アーニスのナイフ術では両刃ならではのテクニックがあります。
カランビット
柄の部分に指を通すための穴が空いた、鎌のような刃を持つナイフです。以前FPSなどのゲームで採用されたこと知名度が上がりました。元はインドネシアのシラットで使われるナイフだったそうです。
因みに、僕がアーニスを始めるきっかけになったのがカランビットでした。
デュロデュロ
握ると両端がはみ出るくらいのサイズの短い武器です。非常にコンパクトなサイズで、フィリピンではアーニスを習っている人が護身用として持ち歩くことも多いです。デュロデュロの技術はクボタンやタクティカルペンに応用することができます。
プニョ
スティックや剣の柄の部分をアーニスではプニョと呼びます。
プンタ
スペイン語で先端を表す言葉。アーニスではスティックや剣の先端をプンタと呼ぶことがあります。
間合い
アーニスでは間合いをコルト・ミディオ・ラルゴと呼びます。
コルト
スペイン語で近距離を意味するコルト。英語ではShortと同じ意味。パンチで相手を攻撃できるくらいの近い間合いをコルトと呼びます。
ミディオ
スペイン語で中距離を意味するミディオ。英語ではMiddleと同じ意味。アーニスではスティックの上半分で打ち込めるくらいの距離をミディオと呼びます。
ラルゴ
スペイン語で遠距離を意味するラルゴ。英語ではLongと同じ意味。スティックの先端が相手に届くか届かないかの距離をラルゴと呼びます。一撃で勝敗が決まる剣術流派はラルゴの技術が豊富です。
まとめ
自分の知っているアーニス用語を書けるだけ書いてみました。この記事に書いてある言葉以外にもアーニスには僕の知らない言葉がたくさんあると思います。
ここに書いていない言葉や、間違えている言葉があれば連絡頂けると助かります。