【基本】ナイフ術における番号を解説します
先日YouTubeを見ていて日本の武術界隈で有名な指導者の方がナイフ術を解説している動画を見つけました。
武術系のYouTuberの中でかなり人気のある方のチャンネルだったので、ナイフ術に興味がある人は見た人も多いんじゃないかと思います。
動画の中でナイフ術を解説する時に1とか8とかの番号が出てきました。
しかし、その番号がなんなのかというのは、危険な技術だから動画に映せないということでその中身は伏せられていました。
ナイフなどの刃物は犯罪に利用される恐れがあります。また、ナイフ術には誰でも見られるような形で公開するには危険な技術というのは実際にあります。
ナイフ術を取り扱う動画で、重要な部分を伏せることはとても配慮があることだと思います。
ただ、ナイフ術における番号とはなんなのかという問の答えは海外のナイフ術を解説している動画を探せばいくらでも出てくるんですよね。
知っていたところで犯罪に利用されるような内容でもないので今回記事にしました。
僕はフィリピンでナイフ術も含めた総合武術であるアーニスを修行しているのですが、アーニスのナイフ術にも番号が出てきます。
同じナイフ術で番号というからには多分同じものなんじゃないかと勝手に推測しています。
全く違うものであれば申し訳ありませんが、もし同じものなのであれば別に危険な技術ではありません。
今回の記事では僕の知っているナイフ術における番号について紹介します。
※本記事は暴力や武力、犯罪を推奨するものでは一切ございません。
ナイフ術の番号はターゲットポイント
ナイフ術における番号の正体は、攻撃することで致命傷を与える部位に番号を付けて分かりやすくしたターゲットポイントです。
アーニスにはターゲットポイントに番号を付けて有効な攻撃方法を練習する流派がいくつかあります。
僕が習っている流派はバリンタワクと呼ばれる系統に属しているのですが、アーニスの中でもターゲットポイントに番号を付けて練習することで有名な流派です。
バリンタワクでは上の画像のように攻撃箇所を12個に分けています。武器によってターゲットが変わることもあり、ナイフの場合、1と2は相手の首になります。
ターゲットポイントの番号を覚えて攻撃方法を練習する場合、基本動作と番号を覚えることから練習が始まります。
なので、バリンタワクにおいて番号は危ない技術ではなく1番最初に習う基本です。
番号は近接格闘術の基本
バリンタワク系統のアーニスの話ですが、攻撃が有効な部位に番号を付けて、攻撃動作とセットで教えることで覚えやすくしています。
これは、ナイフ術に限らずスティックや素手などの近接格闘術全てに共通しています。
最初に12種類の攻撃パターンを習得し、その後に対になる12種類の防御パターンを習得します。
両方のパターンを習得することで、二人一組で12種類の動作をランダムに使った自由攻防の練習ができるるようになります。
常に動き続ける攻防の中で、瞬時に相手の不規則な攻撃をさばいて反撃を打ち込む身体の反応を養います。
順手でも逆手でもターゲットは同じ
ナイフ術には細かく分けるといくつかの持ち方がありますが、基本的には順手と逆手の2つになります。同じナイフでも順手と逆手では攻撃方法が異なります。
順手では切ることができても逆手では刺すことしかできない部位もあるからです。
攻撃方法が変わっても、人間のウィークポイントは変わりません。
なので、順手でも逆手でもターゲット同じということです。ナイフの持ち方が変わっても番号はそのまま使います。
ナイフ術以外の武器や素手の練習でも使う
今回紹介した番号を用いた練習はナイフ術以外のスティックや素手でも使います。
アーニスにおいてはスティックの技術をナイフ術や素手に変換しているので、番号を付けて最初に練習するのはスティックです。
最初に12種類のターゲットを覚えるのは少し大変ですが、スティックで一度覚えてしまえばナイフ術や素手などの近接格闘術全ての練習で使えるので覚えるのが簡単になります。
なので、ターゲットポイントに番号を付けるの幅広い近接格闘術を効率的に習得できる画期的な練習方法だと思っています。
ナイフ術は独学より習うべき
今回はナイフ術における番号とはなんなのかを紹介しましたが、最後にナイフ術を独学だけで習得するのはあまりおすすめしないという話をしたいと思います。
冒頭でも書きましたがこの記事を書いたのは、知っていたところで犯罪に利用されるような内容ではないからです。
インターネットネットの情報だけでナイフ術を習っている人と同じレベルになるのはかなり難しいと思います。
ナイフ術は危険な技術であるがゆえに、詳しい内容を解説しているサイトや動画を探してもあまり出てきません。
海外の動画を調べると数は出てきますが重要な部分は伏せられているものが多いです。
また、ナイフ術を教えている人は教えることを生業としているので、持っている全ての技術をインターネットに流す人は多分いないんじゃないかと思います。
それが独学だけでナイフ術を習得するのが難しい理由です。
僕の習っているアーニス以外にも、シラットやシステマ、クラヴマガでもナイフを用いた近接格闘術を習えるそうです。
ナイフ術専門のセミナーを開催している団体もあるので、ナイフ術に興味があるなら習いに行ってみることをおすすめします。
インターネットでは見せられない技術を教えてくれるはずです。